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だらだらと。
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「じゃあこれは?」
瞬間、慎吾の体温が僅かに制服越しに伝わってきた。
背後から抱きつかれて、首筋に慎吾の髪が当たっている。酷く恥ずかしくて、どうしていいか分からなくなる。とにかく焦っていた。何故こいつはこういう事が出来るのかと思った。
「おーい」
こいつにとっては大した意味を持たない事なのか。慎吾の身体の感触がどれもリアルで頭が少しぼうっとする。
「わかった、とりあえず止めるか」
完全に固まってしまったオレを半ば宥めるように言って、あっさり慎吾は体を離した。
「そういえばさ、数学の宿題ってお前やった?」
急になんでもない話題へと切り替える神経が理解できない。
「やってたらノート貸してくれ。頼むわ…マジで」
オレを部屋へ連行する時よりも余程深刻そうな面持ちで言う。
「明日こそは当たりそうな予感がすげぇする」
そう言って、オレの鞄をごそごそと勝手に漁り始めた慎吾がどこか遠いところの住人に見えた。
「お、あった。…やってあんじゃん、さすが和己。さすが主将!オレ達の主将!」
感激したようにそそくさと自分のノートへと写し始めた。そこに至ってオレはようやく自分の鞄を拾い、ドアノブを握る。
「明日ぜってーノート持ってくから安心してくれ」
後ろ手に閉めたドアの向こうで、そんな声がした。


「どしたんすか和さん」
きょとんとした準太が、少し首をかしげつつこちらを見ている。
「いや、すまん。少し心を落ち着けたくてな」
翌日、視界の隅に映る慎吾の姿に落ち着かず、オレはとうとう教室を抜け出して準太の元へと逃げてきた。
三年のオレが二年の教室にいるという違和感はこれ以上なくあったが、もはや構っていられない。
「からあげでもどうですか」
準太が自分の弁当箱からひょいとからあげを摘み、差し出してくる。そんなちょっとした心遣いに感動しそうになる。
「ありがとな…」
「いえ別に、全然」
普通とはいえない様子のオレに若干引いているのは伝わってきたが、そんな事すら気にならなかった。
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かといって、夜じゃなきゃ書けないんですけど。
こっぱずかしくて日中は無理です。
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