だらだらと。
いきなり躓いてます。
影のトーンて何番使ってたっけ…?そもそも、メモっといたハズなのにメモ用紙が見当たらない。とかそういう所で。
原稿用紙のテンプレートはあらかじめ作っておいたので(前回の反省を生かして)そこは大丈夫なのですが。
そして、前回は印刷所が冬フェアをやっていて、印刷料金が20%オフだったからこその小部数でもカラー表紙、カラー口絵2Pで、何とかあの価格設定だったわけですが。
今の所、そういったフェアをやるという告知がありません、てかそんなの頻繁にやっていたら儲かりませんよね…。
もうこうなったら、在庫残るのを覚悟で前回の2倍ぐらい刷っちゃうか?とか。(単価は確実に下げられるので)
続編を2倍刷ってどうするって話ですけど、色々イベントで委託したりして、前作の本は再販して何とかならないかとか。
和島がどこまで需要があるのか。というかそれ以前に私の書く文章にどんだけ価値があんのかっていうか…そこまで売れると思えない所が問題ですけど(-△-;
内容についても結構未定です。
ウェブに上げた話にエロシーンとイラストを追加して、更に書き下ろしも半分ぐらい書けたらなと思っているのですが、どうなんでしょうかね~…何だか予測できないんですよ。
どうなる。
影のトーンて何番使ってたっけ…?そもそも、メモっといたハズなのにメモ用紙が見当たらない。とかそういう所で。
原稿用紙のテンプレートはあらかじめ作っておいたので(前回の反省を生かして)そこは大丈夫なのですが。
そして、前回は印刷所が冬フェアをやっていて、印刷料金が20%オフだったからこその小部数でもカラー表紙、カラー口絵2Pで、何とかあの価格設定だったわけですが。
今の所、そういったフェアをやるという告知がありません、てかそんなの頻繁にやっていたら儲かりませんよね…。
もうこうなったら、在庫残るのを覚悟で前回の2倍ぐらい刷っちゃうか?とか。(単価は確実に下げられるので)
続編を2倍刷ってどうするって話ですけど、色々イベントで委託したりして、前作の本は再販して何とかならないかとか。
和島がどこまで需要があるのか。というかそれ以前に私の書く文章にどんだけ価値があんのかっていうか…そこまで売れると思えない所が問題ですけど(-△-;
内容についても結構未定です。
ウェブに上げた話にエロシーンとイラストを追加して、更に書き下ろしも半分ぐらい書けたらなと思っているのですが、どうなんでしょうかね~…何だか予測できないんですよ。
どうなる。
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自分にとってはやや長い一時間をベッド上で過ごしてから、互いにシャワーを浴び、慎吾の作ったオムライスを食べた。
オムライスは美味しかった。卵がふわふわしていて、何気にやりやがるなこの野郎、なんて思った。
結局料理にもしっかり釣られていた。
ところで、家族は昼頃に帰ってくる。
つまり慎吾とのんびり出来るのはもう数時間しかない。そう思うと急に惜しくなってきた。二人でいられる時間が。
流し台で皿を洗っている慎吾の後姿を眺めつつ、時間を確認する。
9時を回っている。
昼前には帰ると慎吾が言っていたので、残り3時間も無い。
オレはおもむろに立ち上がると、慎吾の背後に回って腰に手を回した。
「うわ、びっくりした」
首筋にちゅ、ちゅ、とキスをする。
「え、何」
喉仏の辺りを指を往復させて撫でてみたりする。
「何だよ、ってかくすぐってえから」
逃れるように首を振る。そういえばコイツはくすぐったりだった。
そしてなんとなく今の光景が、ネコの喉を鳴らしているように見えた。ネコと言えば、どこかフワフワしてる髪とか気まぐれな辺りが似てるかもしれない。
「そういえば、ネコっぽいかもなぁ」
思いついた事を何となく口にしつつ、後頭部にキスを落としたりする。
「何が?…てかさ…何やりてーんだよ…」
慎吾が蛇口を捻り、フライパンを横に置いて、手の水を切る。洗いものは終わったらしい。
「ほら、手ぇふきてーから」
そう言ってオレを背中に纏わりつかせたまま、横に移動し、冷蔵庫の前にかかっているタオルで手を拭く。
そしてオレが腰にまわしていた手に自分の手を重ねた。その手の冷たさに驚いて飛びのく。
「あはははは」
「おっまえなぁ~…てか、お湯使えよ」
「別に平気だったし。それより何だよ。何で急にベタベタし始めたんだよ」
「いや~…」
「オレが昨日纏わりついたら嫌そーにしたくせに」
恨みがましく言う。
「お前はちょっとやりすぎだろ。コアラじゃねーんだからよ。長時間へばりつきすぎだ。…まぁそれはいい。それよりお前今日、お昼前に帰るつってたろ」
「あぁ、うん」
「もう2時間ぐらいしかない」
「あー、そうだな」
「だからこっち来い」
そうして慎吾をソファに引っ張っていき、俺の前に座らせ、背後から抱きしめる。というか寄りかかった。
「和己~、重いぞ~」
「重くねえ」
オレ達は少し笑いながら、昨日と同じやり取りを逆の立場でやった。ハタから見たらいいバカップルだが、誰も見てなんかいないのでバカップル上等、ってな話だ。
それはそうとオレの方が体重があるので、実際慎吾は重いに違いない。でも嬉しそうに笑っている。
「なーなー、映画、言ってたじゃん昨日。来週行こうぜ」
「何だよ結局行くのか。…でもあの映画、一応続きモンだぞ」
「そうなの?じゃあそれだけ観ても分かんねえの?」
「分かんない事も無いけどな。見といた方が良いと思うけど。じゃあこうしねえか?あれ三部作だから、来週は前作2本レンタルしてオレん家で見よーぜ。で、再来週映画に行く」
「おう」
コイツはオレの誘いには即答でOKする。付き合うことになって最初に出かけた時もそうだった。女と付きあってた頃もこんな風だったのかというと違う気がする。オレに対してだけ、多分駆け引きとかそういうものは投げ捨てている気がする。自惚れかもしれないが。
それから慎吾が帰る時間まで、どうでもいい雑談をしつつ、オレ達はやたらイチャイチャして過ごした。
とても正しい恋人同士の過ごし方だ。男同士だが。
慎吾を玄関で見送る際、オレはやっぱり少し寂しさが込み上げてきて、気が付いたら扉を開けて出て行こうとする慎吾につい、言わないで置こうと思っていた言葉をかけてしまった。でもそれは寂しかったからだ。だから仕方ない。
「釣られてるからな」
「…え?」
「オレはお前に釣られてっから、今更食いモンで釣る必要ねえぞ」
「……」
慎吾は暫く呆然としていたが、やがて俯き、「うん」とだけ言った。
そしてそのまま出て行ってしまった。
想像していたリアクションとは違っていたけど、声の調子から、きっと照れてしまったんだろうと思った。
でもきっとあいつの事だから、喜んでくれているに違いない。
「何、だよ…」
オレは俯いたまま帰り道を歩いていた。
さっきはどうリアクションしていいか分からなくて、というか殆どリアクション出来ずに和己の家を後にした。
そういう事言うから、オレは、幸せの絶頂から突き落とされんじゃないかって不安になるんだろ、と和己を恨めしく思ったりする。
幸運をここで使い果たしちゃってて、例えばこの帰り道に交通事故に巻き込まれるとか、サイフを落とすとか、スタメン落ちするとか、一回戦負けするとか、と様々な不幸を思い浮かべてみる。
それでもきっと赤いであろう自分の顔は、幸せでどうしようもない、緩みきった表情になっているに違いなかった。
-------------------------------------
ようやっと終了です。
サイトにアップするべく読み返してたら、やっぱダラダラ延びちゃってる気がして、そうしたら終わりに持っていけました。無理が無いか不安ですが。
これで一旦サイト更新を一段落させて、再びオフ作業なんかをちょっとずつ始めてみようかなと思っています。
が、実は別ジャンルと同時進行ですし、どうなるやらといった感じですが。
自分にとってはやや長い一時間をベッド上で過ごしてから、互いにシャワーを浴び、慎吾の作ったオムライスを食べた。
オムライスは美味しかった。卵がふわふわしていて、何気にやりやがるなこの野郎、なんて思った。
結局料理にもしっかり釣られていた。
ところで、家族は昼頃に帰ってくる。
つまり慎吾とのんびり出来るのはもう数時間しかない。そう思うと急に惜しくなってきた。二人でいられる時間が。
流し台で皿を洗っている慎吾の後姿を眺めつつ、時間を確認する。
9時を回っている。
昼前には帰ると慎吾が言っていたので、残り3時間も無い。
オレはおもむろに立ち上がると、慎吾の背後に回って腰に手を回した。
「うわ、びっくりした」
首筋にちゅ、ちゅ、とキスをする。
「え、何」
喉仏の辺りを指を往復させて撫でてみたりする。
「何だよ、ってかくすぐってえから」
逃れるように首を振る。そういえばコイツはくすぐったりだった。
そしてなんとなく今の光景が、ネコの喉を鳴らしているように見えた。ネコと言えば、どこかフワフワしてる髪とか気まぐれな辺りが似てるかもしれない。
「そういえば、ネコっぽいかもなぁ」
思いついた事を何となく口にしつつ、後頭部にキスを落としたりする。
「何が?…てかさ…何やりてーんだよ…」
慎吾が蛇口を捻り、フライパンを横に置いて、手の水を切る。洗いものは終わったらしい。
「ほら、手ぇふきてーから」
そう言ってオレを背中に纏わりつかせたまま、横に移動し、冷蔵庫の前にかかっているタオルで手を拭く。
そしてオレが腰にまわしていた手に自分の手を重ねた。その手の冷たさに驚いて飛びのく。
「あはははは」
「おっまえなぁ~…てか、お湯使えよ」
「別に平気だったし。それより何だよ。何で急にベタベタし始めたんだよ」
「いや~…」
「オレが昨日纏わりついたら嫌そーにしたくせに」
恨みがましく言う。
「お前はちょっとやりすぎだろ。コアラじゃねーんだからよ。長時間へばりつきすぎだ。…まぁそれはいい。それよりお前今日、お昼前に帰るつってたろ」
「あぁ、うん」
「もう2時間ぐらいしかない」
「あー、そうだな」
「だからこっち来い」
そうして慎吾をソファに引っ張っていき、俺の前に座らせ、背後から抱きしめる。というか寄りかかった。
「和己~、重いぞ~」
「重くねえ」
オレ達は少し笑いながら、昨日と同じやり取りを逆の立場でやった。ハタから見たらいいバカップルだが、誰も見てなんかいないのでバカップル上等、ってな話だ。
それはそうとオレの方が体重があるので、実際慎吾は重いに違いない。でも嬉しそうに笑っている。
「なーなー、映画、言ってたじゃん昨日。来週行こうぜ」
「何だよ結局行くのか。…でもあの映画、一応続きモンだぞ」
「そうなの?じゃあそれだけ観ても分かんねえの?」
「分かんない事も無いけどな。見といた方が良いと思うけど。じゃあこうしねえか?あれ三部作だから、来週は前作2本レンタルしてオレん家で見よーぜ。で、再来週映画に行く」
「おう」
コイツはオレの誘いには即答でOKする。付き合うことになって最初に出かけた時もそうだった。女と付きあってた頃もこんな風だったのかというと違う気がする。オレに対してだけ、多分駆け引きとかそういうものは投げ捨てている気がする。自惚れかもしれないが。
それから慎吾が帰る時間まで、どうでもいい雑談をしつつ、オレ達はやたらイチャイチャして過ごした。
とても正しい恋人同士の過ごし方だ。男同士だが。
慎吾を玄関で見送る際、オレはやっぱり少し寂しさが込み上げてきて、気が付いたら扉を開けて出て行こうとする慎吾につい、言わないで置こうと思っていた言葉をかけてしまった。でもそれは寂しかったからだ。だから仕方ない。
「釣られてるからな」
「…え?」
「オレはお前に釣られてっから、今更食いモンで釣る必要ねえぞ」
「……」
慎吾は暫く呆然としていたが、やがて俯き、「うん」とだけ言った。
そしてそのまま出て行ってしまった。
想像していたリアクションとは違っていたけど、声の調子から、きっと照れてしまったんだろうと思った。
でもきっとあいつの事だから、喜んでくれているに違いない。
「何、だよ…」
オレは俯いたまま帰り道を歩いていた。
さっきはどうリアクションしていいか分からなくて、というか殆どリアクション出来ずに和己の家を後にした。
そういう事言うから、オレは、幸せの絶頂から突き落とされんじゃないかって不安になるんだろ、と和己を恨めしく思ったりする。
幸運をここで使い果たしちゃってて、例えばこの帰り道に交通事故に巻き込まれるとか、サイフを落とすとか、スタメン落ちするとか、一回戦負けするとか、と様々な不幸を思い浮かべてみる。
それでもきっと赤いであろう自分の顔は、幸せでどうしようもない、緩みきった表情になっているに違いなかった。
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ようやっと終了です。
サイトにアップするべく読み返してたら、やっぱダラダラ延びちゃってる気がして、そうしたら終わりに持っていけました。無理が無いか不安ですが。
これで一旦サイト更新を一段落させて、再びオフ作業なんかをちょっとずつ始めてみようかなと思っています。
が、実は別ジャンルと同時進行ですし、どうなるやらといった感じですが。
>先日かけたパーマがもう取れかかってたので、もう一度行ってきました。
パーマ液が目に滲みるわ咳き込むわで。でも少しキツめにかけてもらったのでもうちょっと長持ちしてください。せめて。
ずっと同じお店に行ってるのでポイントも溜まって、店員さんに薦められたムースとワックスを貰ってきました。タイミングが良かったです。
>ダイハード4は楽しかったですが、所々有り得ないだろうという所が色々と。
女悪役はターミネイターかよ、ってぐらいの不死身振りだし、男悪役はスパイダーマンかよ、ってぐらいの曲芸振り。
更にミサイルで狙われても爆破しない主人公が運転するトレーラー等等。
ツッコミ所は満載でした。
パーマ液が目に滲みるわ咳き込むわで。でも少しキツめにかけてもらったのでもうちょっと長持ちしてください。せめて。
ずっと同じお店に行ってるのでポイントも溜まって、店員さんに薦められたムースとワックスを貰ってきました。タイミングが良かったです。
>ダイハード4は楽しかったですが、所々有り得ないだろうという所が色々と。
女悪役はターミネイターかよ、ってぐらいの不死身振りだし、男悪役はスパイダーマンかよ、ってぐらいの曲芸振り。
更にミサイルで狙われても爆破しない主人公が運転するトレーラー等等。
ツッコミ所は満載でした。
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正直、1時間は長すぎた。ベッドの上で特に何をするでもなく1時間。物凄く時間を浪費しているように思えるが、慎吾はそうは思ってないようで、変にテンションが高い。
「なぁなぁ、朝飯どうする?」
「一応、オフクロがご飯は炊いてってくれたんだよ、昨日の朝。もう硬くなってっかもな」
「じゃーさ、オムライスとか作ってやろーか」
「マジか!出来んのか!」
「おう。まぁ、一応?」
「スゲーな。何でそんな料理っぽい事出来んだよ」
「嫌いじゃねんだよな割と。つっても作れるモンて限られるんだけどよ」
「じゃあ頼む」
今度はオレのテンションが上がった。食い物で簡単に釣られる自分は、凄く扱いやすい人間の部類に入るのではないかと思う。
一方、慎吾は少し考えるように首を傾げた後、こう切り出してきた。
「…なぁ、ちょっと聞きてーんだけど」
「ん?」
「例えばさ、部活帰りにオレが、肉まん奢ってやるっつったとするじゃん」
「おう」
「でもその後に、準太が『ラーメンを奢るので一緒に帰りませんか』って言ってきたらどうする?」
「ラーメン」
オレは即答した。
「違ェ!そういう事じゃねーだろ!肉まんとラーメンのどっちが良いって話じゃねーよ!オレが聞きてーのは、ラーメンに釣られてお前は準太と帰るのかってコトだよ!」
急に怒り出した慎吾にビビる。
「おい、落ち着け。…オレはさ、たまには後輩と帰るのも良いんじゃないかと思っただけだよ。ほら、お前とはいっつも帰ってるし。部活中は中々じっくり話を聞いてやる事も出来ないしさ」
「お前さ、無理ある言い訳すんじゃねーよ。ラーメンっつっただろーが今。どう考えてもラーメンに釣られてんだろーが」
「…違うって」
力のない声で否定するが、明らかに追い詰められていた。
「…そしたら準太が肉まんでオレがラーメン奢るつったらどうする気だ」
「……」
オレはまた反射的にラーメン、と答えそうになって慌てて口を噤んだ。沈黙=肯定したも同然だったが。
慎吾は、はぁ~~っとこれ見よがしに大きな溜息をついて、オレを小馬鹿にしたような目線を送ってくる。
まぁ、確かに少し馬鹿過ぎたかもしれない。朝できっと頭が回ってないんだ、と自分で自分を擁護した。
その後、呆れたように沈黙していた慎吾だったが、暫くしてオレの好物なんかを聞いて来た。
食べ物で釣っておけば良いという結論にどうやら達したらしい。
しかもオレの好物というと、ラーメン、カレー、ハンバーグ、牛丼といった、子供の好みそうなものそのまんまで、調理にも手がかからなそうなものばかりだ。
コイツお手軽だな、ぐらいはきっと思われたに違いない。
しかし何だ。別に食べ物で釣らなくても、オレは慎吾自身に充分釣られてる。
そんな事を考えて、これは気障にも程があると気が付いた。口に出したら、それこそ痛い人間を見るような目つきで見られそうだ。
この言葉は自分の胸の奥に仕舞って置く事にした。
-------------------------------------
再びストックが無くなりました。てか終わりません。なんでしょうこの長さ…。
てか今更ながらに自分の文章が恥ずかしくなってきましたよ。
>拍手たくさん有難うございます~!
>瑞稀様
可愛いだなんて有難うございます!
サイト、拝見いたしましたよ~
和島サイト様は貴重です。更新も、ご自分のペースで頑張ってくださいませ~
また、日記を拝見したのですが、冬コミに参加されてるんですね。私はそういうイベントに殆ど参加した事が無いのでちょっと羨ましく思ったりしました。
正直、1時間は長すぎた。ベッドの上で特に何をするでもなく1時間。物凄く時間を浪費しているように思えるが、慎吾はそうは思ってないようで、変にテンションが高い。
「なぁなぁ、朝飯どうする?」
「一応、オフクロがご飯は炊いてってくれたんだよ、昨日の朝。もう硬くなってっかもな」
「じゃーさ、オムライスとか作ってやろーか」
「マジか!出来んのか!」
「おう。まぁ、一応?」
「スゲーな。何でそんな料理っぽい事出来んだよ」
「嫌いじゃねんだよな割と。つっても作れるモンて限られるんだけどよ」
「じゃあ頼む」
今度はオレのテンションが上がった。食い物で簡単に釣られる自分は、凄く扱いやすい人間の部類に入るのではないかと思う。
一方、慎吾は少し考えるように首を傾げた後、こう切り出してきた。
「…なぁ、ちょっと聞きてーんだけど」
「ん?」
「例えばさ、部活帰りにオレが、肉まん奢ってやるっつったとするじゃん」
「おう」
「でもその後に、準太が『ラーメンを奢るので一緒に帰りませんか』って言ってきたらどうする?」
「ラーメン」
オレは即答した。
「違ェ!そういう事じゃねーだろ!肉まんとラーメンのどっちが良いって話じゃねーよ!オレが聞きてーのは、ラーメンに釣られてお前は準太と帰るのかってコトだよ!」
急に怒り出した慎吾にビビる。
「おい、落ち着け。…オレはさ、たまには後輩と帰るのも良いんじゃないかと思っただけだよ。ほら、お前とはいっつも帰ってるし。部活中は中々じっくり話を聞いてやる事も出来ないしさ」
「お前さ、無理ある言い訳すんじゃねーよ。ラーメンっつっただろーが今。どう考えてもラーメンに釣られてんだろーが」
「…違うって」
力のない声で否定するが、明らかに追い詰められていた。
「…そしたら準太が肉まんでオレがラーメン奢るつったらどうする気だ」
「……」
オレはまた反射的にラーメン、と答えそうになって慌てて口を噤んだ。沈黙=肯定したも同然だったが。
慎吾は、はぁ~~っとこれ見よがしに大きな溜息をついて、オレを小馬鹿にしたような目線を送ってくる。
まぁ、確かに少し馬鹿過ぎたかもしれない。朝できっと頭が回ってないんだ、と自分で自分を擁護した。
その後、呆れたように沈黙していた慎吾だったが、暫くしてオレの好物なんかを聞いて来た。
食べ物で釣っておけば良いという結論にどうやら達したらしい。
しかもオレの好物というと、ラーメン、カレー、ハンバーグ、牛丼といった、子供の好みそうなものそのまんまで、調理にも手がかからなそうなものばかりだ。
コイツお手軽だな、ぐらいはきっと思われたに違いない。
しかし何だ。別に食べ物で釣らなくても、オレは慎吾自身に充分釣られてる。
そんな事を考えて、これは気障にも程があると気が付いた。口に出したら、それこそ痛い人間を見るような目つきで見られそうだ。
この言葉は自分の胸の奥に仕舞って置く事にした。
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再びストックが無くなりました。てか終わりません。なんでしょうこの長さ…。
てか今更ながらに自分の文章が恥ずかしくなってきましたよ。
>拍手たくさん有難うございます~!
>瑞稀様
可愛いだなんて有難うございます!
サイト、拝見いたしましたよ~
和島サイト様は貴重です。更新も、ご自分のペースで頑張ってくださいませ~
また、日記を拝見したのですが、冬コミに参加されてるんですね。私はそういうイベントに殆ど参加した事が無いのでちょっと羨ましく思ったりしました。
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妥協したにもかかわらず、アッサリ拒否されて頭に来る。
「だってお前、7時にオレが起きてもすぐ出てくんだろ。それじゃ意味ねーんだよ!朝のこう、まどろむ時間っつーか、昨日の余韻を味わう時間っつーか、ゴロゴロする時間が必要不可欠なんだよ。てか、そーいうもんだろ?付き合ってんだったらさ」
そうなのか?と思ったが、オレよりよほど経験豊富な慎吾が言うんだからそうなのかもしれない。
いや待てよ、と思う。
つまりコイツは、過去に付き合ってきた元カノとそういう時間を共有してきた事になる。
それこそ、甘い声で名前を呼ばれたりして、慎吾も呼び返したりして、ベッドの上でイチャイチャしてきたに違いない。
そんな光景をリアルに思い描いてしまったオレは、途端に嫉妬にかられた。
「…そうかよ…つか、そうだったんだな。へぇ」
「な、なんだよ…」
オレが急に不機嫌全開の表情を露にした為、慎吾は気圧されたように返した。
「つまりアレだろ。これまでの元カノとやってきたみたいに、ゴロゴロイチャイチャしたいって言ってんだろ」
「ちょ、何で元カノとか、今そーいう話が出てくんだよ…」
「今お前が言ったんじゃねーか!付き合ってんだったら、そういうもんだって」
「そりゃ言ったけど。…必ずしもそうって訳でも、無いし…」
「矛盾してんだろ慎吾」
「何だよ!元カノとか過去の話持ち出すなよ!男の癖にぐだぐだ過去の事に拘んな!」
「…んだとテメエ…!」
完全に頭にきてオレは勢い良くベッドを出ようとした。が、紐に縛られているのを忘れていた。
思い切り手首を引っ張られ、「痛ェよ!!」と怒鳴った。
冷静に考えてみると一人コント状態だ。我ながら恥ずかしい。
「慎吾、取り敢えずコレ外せ!」
ドスを効かせて言うが、「嫌だ」と慎吾も意固地に言う事を聞かない。
イライラが募り始めた時、
「何でだよ…オレはただ、朝にベッドでフツーのカップルがやるみてーにお前とイチャイチャしてーって言ってるだけだろ…?」
と、一転して頭を俯かせ、悲しそうに言った。
「…っ」
こう下手に出られたら何も言えなかった。
昨日の負い目もある。
「分かったよ…オレが悪かった。な?じゃあこうしよう慎吾。7時にお前を起こすから。そんで7時半までベッドにいる。それで良いだろ?」
「ん…」
結果的にほぼ全面降伏となっていた。
しかし仕方が無かった。ワガママを言えといったのもそもそもオレだ。
「慎吾、コレ外してくれるか?」
「うん」
そうして手首のヒモを外すのかと思いきや、サイドボードに括りつけられた方を外し、あろう事か自分の手首に縛り始めた。
「慎吾~、ソレは違うだろ?」
「でも7時半までいてくれんだろ?」
「う…」
「じゃあこれで良くね?…うん、良い。何か繋がってるカンジが」
「……」
思わず溜息をこぼしそうになったが、嬉しそうな顔をしている慎吾を見て止めた。
こうしてその日、手首をつながれたまま、慎吾と七時半までの1時間を過ごす事になった。
-------------------------------------
ちょっと長くなりすぎですよね…。
そろそろ終わらせたいですが、オチも思い当たりません、ていうかそもそも、そういうのって私の書く文章にありましたっけ…。
妥協したにもかかわらず、アッサリ拒否されて頭に来る。
「だってお前、7時にオレが起きてもすぐ出てくんだろ。それじゃ意味ねーんだよ!朝のこう、まどろむ時間っつーか、昨日の余韻を味わう時間っつーか、ゴロゴロする時間が必要不可欠なんだよ。てか、そーいうもんだろ?付き合ってんだったらさ」
そうなのか?と思ったが、オレよりよほど経験豊富な慎吾が言うんだからそうなのかもしれない。
いや待てよ、と思う。
つまりコイツは、過去に付き合ってきた元カノとそういう時間を共有してきた事になる。
それこそ、甘い声で名前を呼ばれたりして、慎吾も呼び返したりして、ベッドの上でイチャイチャしてきたに違いない。
そんな光景をリアルに思い描いてしまったオレは、途端に嫉妬にかられた。
「…そうかよ…つか、そうだったんだな。へぇ」
「な、なんだよ…」
オレが急に不機嫌全開の表情を露にした為、慎吾は気圧されたように返した。
「つまりアレだろ。これまでの元カノとやってきたみたいに、ゴロゴロイチャイチャしたいって言ってんだろ」
「ちょ、何で元カノとか、今そーいう話が出てくんだよ…」
「今お前が言ったんじゃねーか!付き合ってんだったら、そういうもんだって」
「そりゃ言ったけど。…必ずしもそうって訳でも、無いし…」
「矛盾してんだろ慎吾」
「何だよ!元カノとか過去の話持ち出すなよ!男の癖にぐだぐだ過去の事に拘んな!」
「…んだとテメエ…!」
完全に頭にきてオレは勢い良くベッドを出ようとした。が、紐に縛られているのを忘れていた。
思い切り手首を引っ張られ、「痛ェよ!!」と怒鳴った。
冷静に考えてみると一人コント状態だ。我ながら恥ずかしい。
「慎吾、取り敢えずコレ外せ!」
ドスを効かせて言うが、「嫌だ」と慎吾も意固地に言う事を聞かない。
イライラが募り始めた時、
「何でだよ…オレはただ、朝にベッドでフツーのカップルがやるみてーにお前とイチャイチャしてーって言ってるだけだろ…?」
と、一転して頭を俯かせ、悲しそうに言った。
「…っ」
こう下手に出られたら何も言えなかった。
昨日の負い目もある。
「分かったよ…オレが悪かった。な?じゃあこうしよう慎吾。7時にお前を起こすから。そんで7時半までベッドにいる。それで良いだろ?」
「ん…」
結果的にほぼ全面降伏となっていた。
しかし仕方が無かった。ワガママを言えといったのもそもそもオレだ。
「慎吾、コレ外してくれるか?」
「うん」
そうして手首のヒモを外すのかと思いきや、サイドボードに括りつけられた方を外し、あろう事か自分の手首に縛り始めた。
「慎吾~、ソレは違うだろ?」
「でも7時半までいてくれんだろ?」
「う…」
「じゃあこれで良くね?…うん、良い。何か繋がってるカンジが」
「……」
思わず溜息をこぼしそうになったが、嬉しそうな顔をしている慎吾を見て止めた。
こうしてその日、手首をつながれたまま、慎吾と七時半までの1時間を過ごす事になった。
-------------------------------------
ちょっと長くなりすぎですよね…。
そろそろ終わらせたいですが、オチも思い当たりません、ていうかそもそも、そういうのって私の書く文章にありましたっけ…。