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だらだらと。
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 ところが数日後、思わぬ横槍が入ることとなりました。
 朝、和己がいつも通りに出勤の支度をしていると、邸内がにわかに慌しくなったことに気がつきました。
「とにかく急げ!他の組に遅れを取るんじゃねえ!」
「喪服も用意しとけ!傘下の事務所には連絡入ってんだろうな!」
バタバタと大きな足音、怒声が飛び交います。ただ事ではないことが察せられ、着替えの途中でしたが部屋を飛び出しました。
「何かあったんですか」
兄貴分の一人が通りがかった所で声を掛けます。
「高島組の先代が危篤だ。とにかく駆けつける必要がある。今は説明してる時間はねえ」
言うだけ言って、廊下を走り去っていきます。
 その後、組長である悟、一子、一吾、慎吾、そして初めて目にする先代組長の慎之介が幹部を伴って屋敷を慌しく出立していきました。

 会社へと向かう電車の中で、事の次第について和己は考えます。高島組はこの国で最も大きい組であり、島崎組組長の悟はそこの最高幹部である事は以前に慎吾から聞かされていました。また、先代組長、つまり慎吾の祖父が昔の大きな抗争の際に、高島組の先代に大きな借りがある事も。その人物が危篤だというのは確かに大事であり、いの一番に駆けつける立場である事に違いはありません。しかし、現組長ではなく、先代の危篤に、それ程の影響があるものなのかとも考えます。朝の切迫した空気を鑑みるに、どうもそれだけではないような予感がしていたのです。”説明してる時間は無い”と言った兄貴分の言葉にも引っかかりを覚えていました。説明するような事があるという事です。
 また、和己は一吾が四ヶ月程前から忙しく動き回っていた事にも思いを馳せます。一度も同行しろとは言われなかったものの、頻繁に関西へと足を運んでいたようでした。組関係の用事である事は間違いありません。信用を得ていると思っていたのに、同行させてもらえないのは下っ端だからなのか、などとその頃は考えていましたが、何か大きな動きが関わっているように今は思えるのでした。

 その日は悶々とする気持ちを抑えつつ、仕事を終えて組へと帰りました。そして帰宅してすぐ、高島組前組長が亡くなった事を知らされました。組長始め、幹部たちはそのまま通夜に参加しているとの事でした。
 和己達居残り組はそのまま待機を命じられました。特にこれといってやる事も無いので通常通り出勤するようにと言われます。そのまま数日が過ぎ、慎吾達が戻ってきたのは五日目の夕方でした。
 その数時間後、組員たちへ大広間へ集まるようにと伝えられ、更に続々と傘下の組長達が組に姿を現しました。それを慌しく迎え、和己もまた時刻になり大広間へと向かいます。普段は屋敷にいない幹部、組員でそこは一杯になっており、八十名は下らないであろう人間が一堂に会するのを、和己は始めて目にしました。
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昨日今日と余裕が全く無くて大変でした。
最近は立ち読みもしてなくて、そういえばアフタが出てるんだっけ、とか。
元気があったら読みにいこうと思います。ちょっと遠いんですよね…。
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