忍者ブログ
だらだらと。
| Admin | Res |
<< 09  2024/10  1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31    11 >>
[250]  [249]  [248]  [247]  [246]  [245]  [244]  [243]  [242]  [241]  [240
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

------------------------------------
和さんとそろそろお別れの時刻が。
慎吾が部屋の障子を空け、裕樹、と声を張り上げて呼ぶとそこへ現れる男。
「…お、まえ、木下?!」
スーツを着込んだ男は一ヶ月前まで一緒に過ごしていたクラスメイト。
「和己を玄関まで送るから」
「分かりました。外は寒いのでこれを羽織っていってください」
そう言って羽織を差し出す木下君。
「いや待て。木下だよな?何でココに?ていうか、ヤ、ヤクザになっちまったのか?!何でまた、ていうか何時の間に?」
未だ混乱から抜け出せない和さん。
「裕樹は元々ウチの人間なんだよ。コイツの親が幹部の一人で」
「マジかよおい…。でもお前ら全然、特に仲良くも無かったよな…?」
「まぁ、コイツはオレになんかあった時の為の見守り役みたいな感じだったから。あんま仲良くても良くないっつーか。てかコイツとはもう保育園に通ってた頃からずーっと同じトコ通わされたからな。もう充分てのもあったけど」
「そう、だったのか?いやしかし驚いたよ…とても極道なんてキャラじゃなかっただろ。どっちかっていうと控え目なタイプだったし…」
そう言うと、慎吾の肩に手を置いて、はぁ~~、と大きな溜息をついた和さん。その瞬間、鋭い視線を感じたと思ったら、木下君が物凄い形相で睨んでました。
『ウチの坊ちゃんに気安く障るんじゃねぇボケェェェ!!』という心の叫びが聞こえてきたので咄嗟に手を離します。
教室では席が近かった事もあって、時折和やか~に和さんとも話すことがあった木下君の豹変振りに、軽く人間不信に陥りそうになりました。

玄関を出ると外はもう真っ暗。
高い塀に囲まれた慎吾の家(島崎組)の玄関から門に至るまでには約50メートル程の距離があり、ただっ広い空間には砂利が敷き詰められてます。中央には一本だけ立派に立つ桜の木が。しかもライトアップ付き。
「おー、凄いな」
「あそこで、ウチの親が花見やったりとかすんだよ。夜桜見物しつつ酒飲んだり」
「もう花びらが落ち始めちゃってるな」
「でも綺麗じゃん」
桜の木の下に慎吾が行くと、絶えず落ち続ける花びらに包まれる。
周囲が闇に包まれる中、ライトで桜と共に浮かび上がる慎吾が、和さんを振り返る。
羽織を着た慎吾はとても様になっていて、そして和さんを無表情に見つめるその表情は、一見冷たくも見えるが、覚悟を決めたようにも見える。
こいつはこんな顔を持っていたんだなと、その光景に暫し見惚れる和さん。
普通の人間とは違う空気を持つ慎吾を初めて目にし、やっぱりその筋の、その世界の男なのだと認識すると同時に、自らも気合を入れなければと思う。
脳に焼きついたこの光景を忘れない限り、自分はやれると信じる和さん。
------------------------------------


というわけで、一旦ここで一区切りとさせて頂きます。唐突ですみません。
ようやっと出せました、桜のシーンを。
極道チックなタイトルって何だろうと思い、演歌の夜桜○七が何となく思い浮かんだので使ってみたはいいのですが。
どの辺が夜桜お慎なんだろうかと思いまして。ヤバイ、どっかで桜な慎吾を出さなきゃと。
でも季節的にもタイムリーな感じになりました。偶然に。

その後の展開は、細切れに浮かんだりはしているのですがちょっとどうしたものか分かりません。
悩み中です。パラレルなんで、興味を持ってくれる人が果たしてどのぐらいいるのかとか。後、何か知識も文章力も相変わらず欠如してますし。
色々と先が見えません。
PR
この記事にコメントする
お名前
タイトル
文字色
Mail
URL
コメント
パスワード   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
管理人のみ表示(チェックを入れると管理人だけに表示できます)
吾妻様
こんにちは。
連載区切りつけられたという事で、お疲れ様です。連載はどこで区切るか、難しいですよね。
今回もとても良かったです。桜を見て妄想していた時、拝見して更に妄想が深まりました。某高校ですが、頑張って欲しいですね。
次回も楽しみにしています。
瑞稀 2008/04/06(Sun)19:16:46 編集
無題
こんばんは。良いと言っていただけて嬉しいです(^^)
桜といえば、今日たまたま桜が満開の公園の横を車で通り過ぎました。
やっぱり桜は良いですよね!一年に一回、限られた期間しか見られないので、余計に。
吾妻 2008/04/09(Wed)21:52:51 編集
この記事へのトラックバック
この記事にトラックバックする:
コピー本     HOME     夜桜お慎8
カレンダー
09 2024/10 11
S M T W T F S
1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31
バーコード
ブログ内検索
アクセス解析

Powered by Ninja Blog    Material by mococo    Template by Temp* factory
Copyright (c)3足のワラジ All Rights Reserved.


忍者ブログ [PR]