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だらだらと。
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>9巻読みました。
和さんと呂佳さんが思ったより全然仲が良かったのが驚きでした。
和さんお茶目だし何か。

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少し歩いてから和己が唐突に、「お前誕生日いつだっけ?」と切り出してきた。
意図が読めなかったが、9月21日だけど、と返す。
「過ぎちまってるけど、まぁ良いか。何か買ってやるよ。誕生日プレゼントって事で」
「え」
過ぎてるっていうか一ヶ月以上も過ぎてるし、とか、何で急に誕生日プレゼントの話に、とか色々と脳裏をよぎる。
「なんかさ、一応記念の品っぽくなんじゃないか?お前に何か物をやった事とか無かったよな?雑誌とか弁当のおかずぐれえしか」
「あぁ…そうかも」
和己がオレに、オレの為に何か買ってくれる。何だか急に嬉しさがこみ上げてきた。
「お前、何か前につけてたリングとか、ああいうのが好きだろ」
「や、でも結構高えし」
安物ならまだしも、シルバーアクセとなると、それなりにする。
「心配しなくても店で一番安いのとかしか買わねえよ」
そう言って、ズンズン歩いていく。
慌てて後を追うが、和己は急に立ち止まった。
「スマン、ああいう店ってどこにあんだ?」
お前知らずに歩き出したのか。つい心中でツッコミを入れる。
「もっと先だよ…つか、行った事無いんだよな?」
「無い」
良く適当に買うとか言えるよな…と呆れる。この分だと値段もロクに知らなさそうだ。


入った所は、ブランド品などは置いていない、オリジナルデザインが中心の店だった。値段は手頃なものも扱っていて、比較的買いやすい。
そうはいってもモノによっては結構する。まして高校生の財力では選択の幅も狭かった。
取り敢えず、良心的な値段のものを探そうと店の奥へ入っていくオレとは対照的に、和己はレジ近くのショーケースに飾ってある、いかにも値段の張りそうな商品を見て、高えモンだな~なんてのんびり言っている。
アイツ、大丈夫なのか、と不安になる。そもそも金を持っているのか。
シンプルで細めのデザイン(要はシルバーの量が少ない)なら安いはず、と順番に見ていくと、目に止まるものがあった。
華奢でいかにもシンプルだが、微妙に波打つ海面のような ゆるやかな凹凸があるリングだ。何にでも合いそうだし、思ったより厚みもあった。
値段も、3500円と手頃だ。
「和己!」
早速呼ぶ。
「ん?」
「これとか良いかな~と」
「あぁ、シンプルだな。前つけてたのって、もっとゴツくなかったか?」
「あれは兄貴のだし」
「じゃあ、それにすっか」
そう言って、店員を呼んだ。
つかコイツ、値段ちゃんと確認したのか?無難なものを選んだものの、そんな適当でいいのか。
人事ながら不安になる。
リングは右手の人差し指に嵌める事にした。さすがに左手の薬指なんてちょっと出来ない。
サイズなどを確認し、レジで会計を済ませ、店を出てすぐに「ホレ」と渡された。
「おう…、サンキュ」
やっぱり、ちょっと嬉しかった。
「あ、お前もさ…てか誕生日いつだっけ」
「もう終わってる。6月」
「そっか…でも、何かそのうち返すから。欲しいモンあったら言えよ」
「そーだな~、思いつかねーけど。何か食いモンとか」
「食いモン…」
現実的過ぎて夢も何も無い。
「なんか、形に残るもんとかいらねえの?」
「いや、別に無えな」
余りに素っ気無い。こいつこんな調子で前の彼女ともやってたんじゃないだろうなと心配してしまう。
女の子は思い出とか記念日とかそういうのを重視するから、こんなんじゃ、さぞ(彼女にしたら)味気ない付き合いだっただろうと思う。
そのまま思ったことを言ってみると、
「最初は不満漏らしてたけど。でも段々受け入れてくれたし」
本当に受け入れてくれてたのか疑問に残るところだ。実は不満を溜めてたんじゃないだろうか。
しかし、と思い直す。今は、関係無いし。付き合ってんの、オレだし…と、リングの入った小さな紙袋を見る。
そして、心の中でこっそりうへへと笑った。
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というわけで始まりましたが、後半部分が書けてないままの見切り発車です。
何気に練習慎吾からの続きみたいになってます。
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日曜日、部活も休みの今日は、和己と出かけられる事になった。つまりデートだ。”男同士でデート”という響きが痛かろうが何だろうがデートだ。

和己とモスで落ち合い、テーブルについて、注文したバニラシェイクを啜っていると、右斜め前の席にいるカップルが目に留まった。
そのカップルはペアリングをしていた。少し離れていて見え辛いけど、恐らくそうだ。
ペアリングと言えば、以前に元カノで、買いたいと言っていた子がいた。
オレは正直、縛られる感じが嫌でやらなかったけど。
今、こうして人がしているのをみていると、ちょっと良いな…なんて思ってしまった。
やっぱり乙女化が進んでるんだろうか。
しかし仮にオレと和己が実際やったらそれはもう、色々と痛い事になるだろうなと思う。
まず、和己がアクセサリーとか身につけるようなガラじゃない。
ましてオレとペアなんて誰が見てもキモイだろうし、そんなものを知ってる人間に見られようものなら、あっという間にホモ説が広まるだろう。
慎吾って最近彼女作らないと思ったら、ソッチだったの?なんてクラスの子に言われたりして。
想像するだけで恐ろしかった。


しかしオレは何となく諦めきれずに、モスを出て街をブラブラ歩き始めた頃、いっぱい前置きをつけて切り出してみた。
「いや勿論、有り得ねえとは思うんだけどさ。んなモン男同士でやったらホモを公言してるも同然だし。ただ見ててちょっと良いかなとか思っちまったっつうか。いやいやそりゃあさ、別にホントにやりてえとか、…んなんじゃないけどさ…」
言った時点で、結局やりてえって言ってんじゃんオレ、と思った。
「…でもお前、羨ましいとか思ったから言ってんだろ?」
「…」
「別にアクセサリーにこだわらなくても良いんじゃねえか?」
「…ていうと?」
「そーだなぁ…」
そう言って、和己はキョロキョロし始めた。少し歩いてから、何やらファンシーな雑貨ショップに入っていく。
おいおい、と思った。正直、男が入るにはキツイ店だ。彼女連れならまだしも。
和己は、キャラクターグッズのコーナーで足を止めた。ストラップとかキーホルダーが沢山ぶら下がっている棚を物色し、しばらくして「あったあった」と手に取ったのは例のウサギ、ミッ○ィーのストラップだった。
自然、表情が引きつると同時に以前の記憶が蘇る。
「オレは縫いぐるみが家にあるしさ。お揃いっちゃ お揃いだろ。なあ?」
なんてオレの顔を覗き込みつつ言う。
「あの…ホント、すんませんした…勘弁してください…」
視線を外しつつ、敬語で言う。
「慎吾~、別に責めてるわけじゃねえぞ~。オレもいつまでも根に持つような人間じゃねえよ」
そんなニヤニヤした顔で言われても、と思う。明らかにいじめるネタを発見したタチの悪い人間そのものだ。
「いえ、ホントもう、いいんで…ペアとか…」
オレが俯いたまま言うと、「悪い悪い」とストラップを戻して店を出た。
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練習3:慎吾

何気に続いてました。


>M様
本が無事届いたとのことで、良かったです。
また、日頃の文章やイラストに関するご感想まで頂いて、何だかもう本当に嬉しかったです。
難しい文章が書けないというのもありますが、気軽に楽しめるのが良いなとも思って書いていたりもします。
これからも、サイト等ご覧頂ければ嬉しいです。
スケートを観てます。
高橋選手は本当にスルスルクルクル氷の上を滑りますね。
ショートプログラムであれだけ楽しめる振り付けも中々無い気が。


>昨日から引き続き乳首絵です。ささやかな。
練習2:慎吾
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が、またもや思惑が外れた。
監督が練習終わりまで居残り、更に練習メニューについて話をする事になってしまった。
こうなってしまうと主将のオレにはどうにも出来ない。重要な事だ。途中までは副主将である慎吾と山ちゃんもいたが、最後はオレだけが残される事になった。
ようやく監督との打ち合わせが終了し、誰もいない部室で部誌を書きつつ、思う。
コレは何だ。何かの呪いか。ロクに慎吾と話すらいない。そして慎吾はその点について気にしてもいない。
というより、何か気に取られる事でもあるのか、妙に考え込んだりしていてその辺の事を、というか下手するとオレ自身の存在すら忘れてるんじゃないかと思ってしまう程だ。
あああクソッ!
慎吾も慎吾だが、どうしてこう…!苛立ちも頂点に達し、ギリギリと歯軋りまでしている始末だった。


「慎吾ォ!」
次の日、オレは昼休みに入るや否や、慎吾を大声で呼んだ。
驚いた顔で、後ろの席のオレを振り返り、他のクラスメイトも何事かとオレを見た。
目立ってしまったが、この際何をしてでも慎吾を捕まえようと思っていた。
アルコールの切れた依存症患者のように、慎吾に飢えていて、とにかく苛立っていた。
「何、何だよ…」
妙に迫力のあるオレが近付いてくる様子を引き気味に見ていたが、「こっち来い」といって腕を掴んで歩き出したオレにおとなしく腕を引かれて裏庭についてきた。
とにかく言いたい事は色々あったが、ちゃんと慎吾を確保できた事に一先ずは安心する。
「昨日、昼休みどこ行ってたんだよ」
すぐに切り出した。
「え、……昨日は、や、山ちゃんトコに…」
「あぁ?」
自然、眉が吊りあがってしまう。
「山ちゃんに何か用でもあったのか?」
問うと、目を泳がせつつ「だって、オレの男力が…」などと意味不明な事をブツブツ言っている。
男力って何だ。
するとボソボソと話し始めた。
「最近、山ちゃんまで可愛いとか言うしさ、もしかしてオカマ化してんじゃねーかとか」
何だその妙に飛躍した発想は。
オレは「はぁ?してねぇよ」と一刀両断し、更に「つかそれより山ちゃんに一々頼るんじゃねえ」と自然と声が低くなるのを感じつつ言う。
「でもああ見えて結構、ここぞという時には力になってくれるしさ」
「オレはここぞという時に力にならねえのか」
怒りのボルテージが嫌が応にも高まる。
それを見た慎吾が焦ったように言う。
「いや、そうじゃなくてさ…何か、お前には話しにくいっつーか、いや、いやいや、そうじゃなくて。こういう話は第三者的な人間のが良いかなって思っただけで」
逆にドツボにハマってしまった自分の言動を何とか取り繕おうと、慌てて言葉を付け足している。
「…だいだいさ、オレがホントにオカマっぽくなっちゃって、そのうちヤバいキャラになって女の子に相手にもされないような感じになっちゃったりしたら最悪っつうか。ええっと、つまり例えばさ、異性に全く見向きもされない恋人と、異性にモテモテだけど自分にゾッコンの恋人がいたら、どっちが良いよ?って話で。ゼッテー後者だろ?てかオレは後者だ。だから…」
「分かった。つまりお前はオレにモテモテになれって言ってんだな?」
「は?え、や、そうは言ってな…」
「言ってんだろ。分かったよ。お前には及ぶべくも無いだろうが、精々頑張るよ。男を磨くのをな」
ギロリと慎吾を見つつ言う。
「ちょ、違うって」
「とりあえず、お前はもうオカマ化がどうとかトンチンカンな事考えてんな。有り得ねえから」
「…有り得ねえ?」
「有り得ねえ」
そう断言すると、ちょっと安心したような顔になった。つかコイツの馬鹿っぽい悩みに図らずも多少振り回されたオレは何だったんだ。
「で、これで話は終わりだ」
「あ、そう。じゃあ昼飯食おうぜ。オレ弁当教室に置いてきちまったんだよなー。お前がいきなり連れ出すからよ」
「話は終わったが、オレの肝心の用事は終わってない」
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思わせぶりなトコで終わってしまいましたが、大したものはどうせ書けないと思われます…ってかココでストックが無くなりました。
どうしよう。
てか、慎吾がバカっぽくなって…。
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