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だらだらと。
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 時刻は既に、十一時を回った頃でした。島崎組の組員、下総組の組長と幹部数人が息を詰めて報告を待つ中、一吾の携帯が鳴りました。
「もしもし」
『あ、オレオレ」
「慎吾か?!」
『うんそう、慎吾』
およそ二時間に渡った緊張感に似つかわしくない慎吾ののんびりとした声が、通話口から聞こえてきます。どうも事態は思ったほどの事では無かったようだと一吾は判断しますが、腹の虫は収まりません。
「テメェ今どこにいやがんだ、あ?事と次第によっちゃただじゃすまねえぞコラ」
『いや、色々あったんだって。それでさ、今からタクシーで戻るから。明君と一緒に。え~っと大体…ん?あ、三十分ぐらい?えっと三十分ぐらいで戻るわ。じゃ』
「待てコラ!」
しかしあっさりと通話は切られてしまいました。

 慎吾はそれからきっかり三十分して、下総組の長男と共にタクシーで帰ってきました。和己達の心配もどこ吹く風といった、のほほんとした緊張感の無い顔で「ただいま」などと言う始末です。一吾に詰め寄られると「お騒がせして済みませんした」と一応の謝罪はしたものの、いまいち誠意が感じられず、和己は釈然としません。慎吾が視線を投げてきましたが、それを睨みつけて返したのでした。緊張と不安に包まれた時間を返せと言ってやりたい気分でした。
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